彼
ぼやけた瞳で、彼はあの日を登った。
アスファルトを抱きしめて温もりを失くしていた。
ほら上も下もないさ。
求めるのは失くすこと。
繋がるもの否定すれば過ちに傷つくだけ。
彼は最後に祈った。全て許される事を。
歌詞とメロディーのギャップが物凄い。
ヤケクソになったような歌声と乱暴なメロディーだが、歌詞は繊細で弱弱しい。
葛藤や矛盾なんかにぶつけるような歌。
内容まで深く考えて読むと、悲しい、恐ろしい気持ちになる過激な歌詞も混じっている。
自分自身を「彼」と置き換えて歌う尾崎の張り裂けるような心境が痛々しく感じてしまう。
歌うときはやけっぱち。