銃声の証明
この世に生きる人々の一人一人に責任があるなら
この革命と一緒に命を共にするんだ。
生きていく事に罪を感じることなく生きる人々よ。
お前はこの世のテロリスト。
俺を育てたテロリスト。

テロリストの歌。

尾崎が囚人の時、テレビで北朝鮮のテロリストが捕まったのを見て、その事と

現代社会に巣食う権力、それに立ち向かうテロリストの事をかけた歌。

抵抗する事も拒否する事も許されず、ただ命令に従う事しか許されない。

捕まって拷問を受けたとしても「自分の両親さえ知らない」としか言う事を許されない。

低音で社会を、テロリストを作った社会を、その社会を作った人間を恨み、辛み、憎んで歌っている。

テロリストとして育てられた彼に出来るのは、ただ権力を潰す事だけだった。

テロリスト。

尾崎豊は確かにテロリストだったろう。

大人が作った社会を壊そうとした。

自分を取り巻く大人を壊そうとした。

そして反旗を翻して、必死に大人達が隠し続けている真実を探し出そうとした。

彼がそれを正義と信じて兵を率いたかどうかはわからない。

ただ、そうする事しか出来なかった。

尾崎豊は、純粋過ぎる人だった。

歌う時は、例えようもない怒りと悲しみを讃えて。