米軍キャンプ
米軍キャンプ跡の崩れかけた工場。
凍りつく闇に解けて震えてる車の中。
力なく伸ばした手で抱きつくお前の髪を撫でると
離さないでと呟いてしがみ付いた。
時には二人の暮らしが夢さえ育んでいた。
大切な物引き裂く何かに、二人が気付くまで。

一言で言うと失恋の歌。

後期の尾崎によく見られる、その時の情景だけを綴った歌詞で歌う。

本の粗筋を書くだけで終わってしまう読書感想文のような印象。

だが、尾崎の歌声とメロディーを聞くと、それだけで終わらないのがすごい。

言葉にするのも無粋なほど綺麗な感情が、その中には含まれている。

若い頃の尾崎は歌詞を読むだけで感動できるが、大人になろうとしている尾崎が求めていたのは

もっと違う物だったんだろうか、と考えてしまう。

歌うときは、ただ、大切にするように。