見えたのは、壊れそうな自分
あっという間の夏が過ぎた
セミの声はどこか他人事で
思い出も
感動も
恋も
何もない、夏
誰かの為に流す涙
歯車
見えたのは
酷く脆い歯車
簡単に壊れてしまうオルゴールの奏でる悲壮なマーチ
硬すぎる、鉄
子供の頃からの癖は、直らない
組み立てた線路
崩れ落ちるトンネル
戸惑い
躊躇い
一方通行の行き止まり
狼狽と暴力
涙
戻らない時間
夕日の綺麗な街
インテリアと子猫
白いタイルの壁は、どこまでも高く・・・
待ち遠しい冬の空
やがて訪れる絶望
気がつけば道化になっていた
夜遅く帰ると、出迎えるのはいつもの沈黙と暗闇
袋を床に落とす音
皮の靴の底は磨り減って
寂しくて・・・
涙は枯れたのだろうか
いつか聞いた歌
自分の叫び声は、誰にも聞こえない
静かに布団に入って
昔を思い出して
少しだけ泣いた
馬鹿みたいな自分
今幸せですか?
幸せに、なりたいですね。