教習風景

結論から言うと卒業検定に受かった。

だがこれから、一年以内に別の場所で本試験を行わなければならないらしい。

人が車に乗れるようになるまでにはこれほどの難関があるものか。

と思うと同時に、今の自分のレベルで車を運転する事など出来るのだろうか、と言う不安もある。

その事は、考えても仕方がない。

判るのは、自分が運転免許と言う許可証を受け取る為のお膳立ては全て終わったと言うことだ。

だから後はやるしかない。

思えば全ての事が終わったように思う。

まだ完全な終わりではないけれど、きっともう終わったのだ。

全て終わった。

全て終わってまた始まろうとしている。

自分が今まで培ったもの全てと決別して新たな一歩を踏み出さなければならない。

それを、第二の人生などと言い出したのは一体誰だろうか。

もう一度やり直さなければならない。

それは例え様のない苦痛でありながらも、これ以上ないほどの幸せだ。

終わりと始まり。生と死は隣合せでありながらも、全く同じ事のように思える。

とりあえず今は、サヨウナラを言おう。



また会える日まで。